どうもテノリ(@flytenori)です!
少し前のお話になりますが、ビジネスマン向けの講演会「夕学五十講」に参加しました!
今回はオタクを封印して真面目にレビューを書きます。レビューというか、メモ書きです。
『夕学五十講』(せきがくごじゅっこう)とは、慶應義塾の社会人教育機関である慶應丸の内シティキャンパス(慶應MCC)が主催する定例講演会です。前期(4月~7月)、後期(10月~2月)の期間に各25講演、年間で50講演を開催しています。
夕学五十講公式サイト
参加回は落合陽一先生の「超AI時代の生き方・働き方・考え方」です。うーん今時なタイトル!ちなみにこの回は予約開始2時間後には満席だったそうです。ひょえー!
講演を聞きに行った理由は「NewsPicksやTwitterでやたら見かけて気になるから」です。一体どんな人なんだろう?というのを肌で感じたかったのです。
落合さん講演レビュー
何してる人?
メディアアーティスト
筑波大学准教授デジタルネイチャー研究室
ピクシーダクトテクノロジーズ株式会社CEO
大阪芸術大学客員教授
デジタルハリウッド大学客員教授
etc…
たくさんの顔を持つ人物です。
これだけ肩書きがあって30歳!!!
序論
<おことわり>
ここからは、落合さんの発言を書いていきます。手書きメモから書き起こしているので、文章のつなぎなどで補完している部分もあります。ご容赦ください。それではどうぞ
落合さん「学生は40人ほどいます。波動を光や音にする研究をやっています。いつも生活は7〜8時間は大学で仕事して7〜8時間は会社で仕事。残りのことは余った時間でやります」
「皆さんは自然の中にコンピュータはあると思いますか?実はほとんどがデジタルプロセスなんですよね。遺伝子なんて4つの記号で表されるまさにデジタルプロセス。そう考えるとデジタルが自然化するのは当然のことなんです」
「人は二次元の上に世界を描いてきました。これからは光、音、触覚といった情報伝達がアップデートされます。どうやってアップデートしていくか、人が三次元をどうやって伝えていくか、に興味があります」
フレームの外の世界
「我々の世界にはディスプレイが溢れている。でもすべてのディスプレイには端っこがあるんです。いかにフレームの外の世界に行くか、これを実現したいんです。なぜならディスプレイ表示には無駄にエネルギーが使われているからです。限界費用を下げていかないとこれからの人口減少世界は乗り越えられない」
「端がないデジタルデバイスをどうやって作るか、我々は目に光を直接打ち込んでディスプレイを作ることを考えています。これでフレームのないホログラムが作れるし、ランニングコストもかなり低い。2次元を3次元にするんです」
「聞こえないモスキート音、紫外線などの見えない光。これらは物理的にはあるんだけれども知覚できなければその人にっては存在しないのと一緒です。解像度を高くすることで知覚できるようになれば今までとは違った世界が見えてくる」
イルカと波動の話
「人間は空気の中、イルカは海の中に住んでいる。僕けっこうイルカ好きなんですよ。この話をすると『魚が好きなんですか?』って言われるんですけどいやイルカは魚じゃねーからな!」
「海の中ってわりと最強の環境です。深く潜れば紫外線は届かないし周りは水だから保湿は完璧だし波をすぐ作れるから情報伝達だって容易」
「イルカにはメロンって器官があるのご存知ですか?波動を作れる音響ビームのことです。彼らはメロンを使って海の中でインターネットを形成しているんです。波動を操ることができるんですね。人間は空気の中で生活しているから波を操れなくて身振り手振りでしかコミュニケーションできないけどイルカは波動でコミュニケーションができる。情報伝達においてイルカはとても優秀なんです。そんなイルカは海の中から出たがるわけないですよね」
「波動の作り方は色々あります。電子電気制御的に計算の波を作る。もしくはそういう波動を出す物理的な装置を作る。こうやって作られた波を、計算機は相互変換できるかってところに興味があります」
「ひとつの波を分解して、複数の波で表現できるか、ってとこなんです。波紋から投げられた石ころの形がわかるか?ってことです。これがわかるまで波動を減らせるかがコストを下げられるかと同義になります」
「波を音にしたり光にしたり、これを社会実装するのがもうひとつの興味です。」
「これからの日本社会は確実に人口が減少します。今の3分の1くらいになる。今の社会構造では回せない。絶対に。」
できないことはテクノロジーで解決すればいい
「例えば金魚だったら AR と本物がホログラムでも区別がつかない。どこまでがバーチャルでいいのかどこまでフィジカルを減らせるのか、そこが重要。」
「今の世界は、とにかくディスプレイが多くてフォトンが無駄。効率の良いディスプレイは目だけに投影すれば良いと思ってます」
「例えばテクノロジーで限界コストをゼロにする技術を作る。プラットフォームに載せてコピーして使ってもらう。そうやってコストを下げていかないと人口減少には耐えられない。問題は、個人情報をどうやってセキュアに保つかです。そこで代表的に使われそうなのが非中央集権のブロックチェーンです。今後は、完璧なものより自分で作って自分でプログラミングする方法が求められるだろうと考えてます」
「プロブレムとソリューションを組み合わせるとはいろいろなことが分かってきます。いちばん難しいのは、シンプルなソリューションだけど問題がわからないものです。たとえば、耳が聞こえている人に耳が聞こえない人の問題はわからない。こういったものはわかる人の立場に立てないので、とても難しい問題なんです」
「人口が少なくなるとインフラを撤退しなくてはいけない。規模が少なくなって離散的になるから。枝切りをしないといけないが枝を切った先の人はどうやって生きていくかっていうことも考えなくちゃいけない。これもテクノロジーで解決していきたい」
「ダイバーシティの高い社会を作るには美意識が必要です。最終的には侘然です。借景が美しいと思える世界にしていきたい。そして科学と魔法は見分けがつかなくなります」
印象に残った言葉
「基本的にノリは軽いです」
そうなんだ…。笑
「ヨージヤマモトの服が好きだけど、いなくなったら困るからディープヤマモトを作りました」
調べてみたら出てきたw
「波が好きなので森羅万象が楽しい。超ハッピーです」
全体的な感想
とりあえずスライドがクソオシャレ。
そして延々と喋ってました。話がほとんど途切れないのはすごい。
例え話が次から次へと出てくるのは頭のキレがいいのと難しい話をできるだけ噛み砕いて多くの人に伝わるようにしてるのかなと思いました。今の仕事が好きなのがビシビシ伝わってきました。もちろん仕事量が尋常じゃないこともありますけど、好きじゃなきゃあんなにたくさんポイポイ話が出てこないです。
終始楽しそう(表面上でなく話し方が)なのが伝わってきて、聞き手としても心地よく拝聴できました。
社長で、准教授で、アーティストで…って地位としてはめちゃくちゃ偉い人なんですが、話し方が親しみやすくなんだか遠い人には感じませんでした。
「なんでこんなことやってんだろう…」と思う話もありました。こういう人でもやりたいからやる、みたいなのあるんだなって思いました。利益度外視というか。でも楽しそうだからいっか、って思えました。笑
やりたいことがある、ってこと自体に価値があると思いました。落合さんも言ってましたがテクノロジーは解決はしてくれるけど問題提起(つまり「これがやりたい」って思うこと)は人間なんですよね。デジタルと人の差分ってやつですね、落合節だと。
最近気付いたんですがやりたいことをやると責任が伴います。責任から逃げないことまでがセットで「やりたいことをやる」ってことなんだと。そういった覚悟みたいなものも感じました。
さいごに
6月に新作の本が出るそうなので、買ってみようと思います!
基本的にはAmazonでしか買えないみたいです
(第二次惑星開発委員会とは??w)
ではまたー!