テノリです
2019年1月12日、Fate/stay night [Heaven's Feel] Ⅱ.lost butterfly ついに公開!!!HF前作<Ⅰ. presage flower>から約1年2ヶ月後経っての続編。これでもスケジュールはギリギリなんやろなーと勝手に思ってる。
初日の9時の回(上映後舞台挨拶ライブビューイング付き)で観てきました!!ライブビューイングは全国128の映画館で行われたとのこと。さすがFate、人気がカンスト。
劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」 Ⅱ.lost butterfly
— ufotable (@ufotable) 2019年1月11日
これより全国ロードショー。
最も禍々しい
最も美しい
Fate<運命>が
始まる。
是非、御覧ください。
公式サイトhttps://t.co/RghPfmIAMg#fate_sn_anime #ufotable pic.twitter.com/vln2eAUCJX
観終わったあと、衝撃や感情が混じり合ってとにかくこの感動を伝えたい!!!!けどどこから話していいのかわからない!!!みたいな状態になりました。この感想記事も、書き方にかなり悩みました。
※以降は映画「Fate/stay night [Heaven's Feel] Ⅱ.lost butterfly」のネタバレを含みます。ご了承のうえ、ご覧ください。
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他ルートがあってこその桜ルート
キャラクターの発言ひとつひとつにたくさんの意味が込められていると感じました。言葉の裏に隠された本当の意味が、セイバールートと凛ルートをたどってきた視聴者だからこそ、多くを語らなくてもわかる。そんな緻密で入り組んだ描写が好きだし、Fateのファンは似たような感覚を持っているんじゃないかなと思ってる。第2章では、そんな桜ルートの醍醐味といえる描写がいくつもあって、とても面白かったし、2回目を観ればまた違った角度で楽しめるのではないかと思った。
たとえば、「大切な人から大事なものをもらったのは、これで2度目です」というセリフ。回想シーンで、桜が士郎から家の鍵を貰い受けた時に言った言葉です。これで2度目、じゃあ1度目は?もちろん、実の姉である凛からもらったリボンだろう。自分のせいで桜を遠坂家から追い出してしまったと後ろめたさを感じている凛だが、桜は姉のことを嫌ってなどいなかった。凛推しのワイ、もうこれで泣ける。凛と和解(?)したシーンがあったのもすごく良かった。姉さんと呼べる日が来る、幸せな食卓。しかしそれは、長くは続かなかった・・・。
また舞台挨拶では、下屋さんがアフレコに臨んだ当時のことを話してくださいました。
桜がセリフを選んだ背景、どんな考えがあって発言したのか、その時の気持ちをどうやって作るかなど、時には監督と奈須さんにも確認したりして、桜のことを考え抜いてお芝居をしたと、おっしゃってました。そこまでキャラクターに向き合ってたのかと感動した。プロってすごい。
個人的にすっごく良かったのは、「止めてもなんども海外に行くの。きっとどうしても会いたい人がいたのね」と大河が切嗣の話をするシーン。それは・・・!イリヤでしょ・・・!!イリヤ盗み聞きして聞いてるから・・・!!!!胸熱だから!!!!
もう嬉しくなってニヤニヤしながらみてた。なにがこんなに嬉しいんだ。まったくオタクは意味わかんないな!!
前作を越えるバトルシーンと音楽
今回のバトルシーンはもうすごすぎて何が何だかわからなかった。体が硬直してしまって、たぶん、まばたきせずに観てたと思う。セイバーさん、出番があって良かったね。
特に緩急のつけ方がえげつない。どうすればあんなカメラワークが思いつくのだろう。プラス、どれだけの人間と時間が割かれているのだろう?と思わずにはいられなかった。課金(Blu-ray購入)しなきゃ。
バトルシーンで印象に残ったのは、影+アサシン vs 士郎たちの戦闘で「イリヤの手をとったからには、最後まで守り通せ!」と叫ぶアーチャー。凛ルートでは守りきれなかったイリヤを、今度は守ってみせろと鼓舞しているようにも見えた。アーチャーはさまざまな時代に呼び出されるサーヴァントかつ未来の士郎でもあるので、別のルートで経験したことも覚えているのだろうと思った。そして凛をかばい、影に飲まれながらの命がけの”熾天覆う七つの円環”(ロー・アイアス)!!!カッコよすぎ。惚れ直した。
また音楽は、Aimerの歌う『I beg you』を語らずにはいられない。第1章で桜の心情を描いた『花の唄』を越える楽曲は出てこないと思ってた。出てきたわ。
第2章を締めくくるにふさわしい、桜の多面性が感じられる歌詞で、しかもAimerの声が生み出す世界観にぴったりの曲調。マジで梶浦由紀さんには感服です。曲の難易度が高すぎることが素人目にもわかる。
目障りな有象無象は全て
食べてしまいましょ
スパイスは堪え難いくらいがいいわ
(I beg you /Aimer 歌詞 より)
こことか完全に夢みながら頬張ってたとこや・・・
ライブビューイングで生歌を聴けたのほんと良かった。あんな難しい曲をピアノ伴奏のみで歌い上げるなんてもうほんと良い経験できました。Aimerさんにも曲のこととか、話して欲しかったなあ。
あと劇中でUBWの楽曲『ideal white』のオーケストラが流れたときはちょっと泣きそうになった。過去曲使って思い出リフレインさせるの反則技ですよね。
士郎の決断
10年前の災害の原因が聖杯。だから聖杯戦争に参加する。だけど聖杯に込める想いはない。と、どこか冷めた立場で聖杯戦争をみていた士郎だったが、桜の身体に埋め込まれた刻印虫を取り除くため、聖杯を求めるようになる。もうマスターじゃないのに。セイバーいないのに。よく考えたら、すでにこのあたりから、士郎は自分を見失っていたのではないかと思う。まあ仕方ない。桜ちゃん可愛いもん。
先輩とも一緒にいられない、でも家にも帰れない、行き場を失った桜を見て士郎は「桜だけの正義の味方になる」と決意する。これは今までのルートとは明らかに違う決断である。なぜなら士郎の目指していた正義の味方は、英霊エミヤがたどり着いたような「大多数にとっての正義の味方」であるはずだからだ。だからアーチャーは幾度も警告する。裏切るのか?と。自分の道を、切嗣との約束を裏切るのかと。正義の味方になれなかった切嗣の代わりに、じゃあオレが、正義の味方になってやるよと、小さい頃に言った約束を捨てるのかと!!!!!
「ああ、裏切るとも」
桜がどうなっていくのかを知りながら、それでも桜だけのために、桜を許す存在になると決意した士郎・・・葛藤を描いたシーンは圧巻でした。
まとめ:第2章は決断にいたるまでの葛藤を描いた作品だ
舞台挨拶で須藤監督も話していましたが、第2章lost butterflyは「選択」がテーマになっています。ただ選ぶのではなく、選ぶまでの葛藤が様々な視点から丁寧に描かれていました。それこそ蝶が道に迷いフラフラと飛ぶように。
作画にも脚本にも音楽にもひとつひとつのセリフにも、並々ならぬこだわりがある。それがFate stay/night [Heaven's feel]。その期待を裏切らない、むしろ大きく越えた作品になっていた。すごいもの観てしまった。
そして士郎が選んだ新たな道は、どこに繋がっていくのだろう。道の先に幸せはあるのだろうか?最終章は2020年春公開とのことで、今から楽しみです。とりあえず第2章をもう一回観に行きたい・・・。
▼特典のセイバーオルタさん
いじょー!